子どもの将来を思うと、いろいろ考え悩むことは多いですね。しかし、進学とか、公立か私立かということがポイントでしょうか。何よりも親にとって大切なのは、お子さんが将来自分で食べていける大人に育つことではありませんか。
　残念ながら日本の経済はかつてのような右肩上がりではなく、偏差値の高い大学に入れば、一部上場の大企業に入社すれば安泰という世の中ではなくなっているように思えます。これからは、社会がどのように変化したとしても、自分で課題を見つけ、学び、考え、判断し、行動し、問題を解決するということがますます大切になるのではないでしょうか。
　自らを律して、他人とともに協調し、他人を思いやったり、感動したりする心など、豊かな人間に育つ環境を整えることが、子どもを育てる親にも地域の大人にも求められる大切なポイントではないかと思います。お子さんはこれから思春期に向かう年頃となり、お子さん自身もいろいろなことに思い悩むようになりますし、また、自分の思いを自己主張するような時期になると思います。そんな時、お母さんも含め、同性の大人が、お子さんの思いを受け止め、相談相手になれるといいですね。
　また、家庭から離れた外の場所で“師”と仰げるような大人に出会えると、さらに大きな成長につながると思います。そんなふうに進学先を考えてみるというのも一つの見方だと思います。